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アトピー性皮膚炎 目からウロコの簡単治療法



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アトピー性皮膚炎の成因

 さて、アトピー性皮膚炎の成因は、一体何なんでしょうか。これを解く鍵を探す手立てはないのでしょうか。
 この病気は、比較的恵まれた家庭に多いとも言われてきました。また、日本では戦後増えてきたようです。 私は41年に大学を卒業しましたが、当時、この病気についてあまり興味をもっていなかったかもしれません、耳にしたことがありません。昭和50年頃から、しばしば目耳にするようになってきたように思います。このことは、日本の経済的繁栄と一致して、頻繁になってきたように思います。生活様式も、この頃から一変してきました。溢れんばかりの食品、生活必需品と思われた電気製品や自動車も、次第に日常生活に溶け込むようになってきました。洗剤や化粧品も例外ではありません。清潔概念も、急速に変化してきました。毎日入浴し、セッケンで洗い、シャンプーすることも一般的に受け入られるようになってきました。
 ここで洗剤の作用についてもう一度考えてみましょう。私達の皮膚表面は、皮脂腺から分泌される皮脂、毛嚢から分泌される分泌型IgAで被われています洗剤で日々洗っていると、感染を防いでくれている分泌型IgAを洗い流します。又、皮脂や皮質であるセラミド更に細胞膜の主要構成成分であるコレステロールとミセルを形成し、これら成分に損傷をあたえることが、当然考えられます。知覚神経の分布を思い出してください。神経末端が、表皮にまできていました。洗い続けると、この神経が露出して、痒くなってきます。唯、痒いだけだったらワセリンを塗るだけで、完全に痒みを除去できます。しかし、掻いていると、傷が深くなり、痛みを伴ってきて、発赤が現れてきます。この段階で、皮膚をよくよく観察すると、毛嚢を中心とした発赤であることが判り、毛嚢炎を起こしていることが判ります。このことからも、毛根での局所免疫機構が機能しなくなってしまったことがわかります。
 ではどうすれば、失われた機能を回復させることができるのでしょうか。まず、セッケンとシャンプーを止めることです。そうして、機能の回復を待ちます。皮膚の細胞も、絶えず生まれては死に、生まれては死にして、日々刻々と生まれ変わっています。生まれた細胞が角質層形成し、垢になって、脱落するまでに、およそ1ヶ月かかるといわれています。軽症なら、中止して軟こうを塗っておくだけで、痒みが消えます。中傷なら、抗アレルギー剤と抗ヒスタミン剤を使用します。重症になってくると、感染を伴ってきますので、抗生物質を使用しなければなりません、初診時に必ず、細菌の培養 同定 感受性を調べておきます。最近の傾向を見ていますと、硫酸ゲンタマイシンに抵抗を示すブドウ状球菌が目立つようです。又、MRSAも増加してきています。重症になってくると、精神面の支援も必要になり、軽快するまでに約1年以上を要するようになります。軟膏も必ずしも同じ物が効くとは限らず色々変えなければなりません。ゲベンクリームがとても良く効くことがありますので、一度試してみてください。何といっても難しいのは、痒み対策です。痒みは痛みの前兆と言われて来ました。痒みを感じる神経と痛みを感じる神経とは、あるところまでは同じといわれています。事実、痛みをとるくすりを使用すると、痒みがとれます。私のところでは、痛み止めをジェリーに混ぜて痒みをとりは、それから軟膏処置をしています。
 最後に、ステロイドのことをお話し致します。私自身、大学にいた頃に、副腎の手術を行い、クシング氏病や褐色細胞腫の遠隔成績を発表しましたので、このホルモンについての知識があります。特に、クシング氏病の術後が大変だったことを憶えています。感染を伴った、全身アトピー性皮膚炎のステロイド離脱時に見られる、不安感、不眠、排尿困難、浮腫、自殺願望、等々はクシングの術後とまったく同じです。病棟から飛び降りはしたものの、遂げられなかった症例がありました。ステロイドを長期に使った場合、先にも述べましたように、色んなことを考えておかなけれなりません。細胞膜の主たる構成成分はコレステロールであり、HO-ステロイド−脂肪酸ですから、余分なステロイドを投与すると細胞膜に変化が生じることは考えられます。細胞内に入ったホルモンは、脂質、糖質及び微量元素の代謝に関わり、肥満、糖尿病及び骨粗しょう症をひき起こします。更に、核内にステロイド受容体があることが明らかにされていますので、これに結びつくと、  指令が出せなくなり、その後の蛋白合成に影響が及んでくるものと考えられます。今日まで、しばしば問題にされてきた白内障も、あるいは蛋白合成の間違えからおきたのかもしれません。緑内障は、ホルモンによってコントロールされている体液バランスの狂いによって、生じたものであると考えられます。
 最期に、、忘れてはならないことは、ステロイドが免疫を抑制するので、感染を起こし易く、尋常性ざそう、しゅうぞく性ざそうをつくり易いことです。
 私は、今までお話してきましたような理由で、殆どステロイドを使いません。如何してもときには、7日間を限度にしています。


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