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>NEWS認知2月号報(転載)界面活性剤による皮膚の破壊を食い止めろ洗剤で体を洗うことで引き起こされるアトピー性皮膚炎 潜在に含まれる界面活性剤がアトピー性皮膚炎の元凶だった 皮膚科医として、一万五千名を超えるアトピー性皮膚炎の症例を診てきました。 周知の通り、アトピー性皮膚炎は@痛みを伴う慢性湿疹が乳幼児では二か月以上続き、A増悪と寛解を繰り返して難治性であり、B遺伝素因があるといわれ、昭和五十一年頃から増え始め、その後増加の一路を辿っています。 一口でアトピー性皮膚炎と言っても、乾燥肌でカサカサになって痒みを伴うものから、全身の皮膚が感染を起こしているものまで症状は様々です。特に重症になれば治療法が確立されていないために、外観からくる精神的な悩みで、患者だけでなく家族も一緒に悩み苦しまざるを得なくなります。 以前、五歳の女の子が診察にきました。生後二か月から全身に湿疹ができ、ステロイド、漢方や温泉療法などの治療を受けましたが治りませんでした。全身が痒く十分な睡眠が取れず、幼稚園へ行く年齢でしたが、とても登園することができませんでした。 日々の診察の中でこういった苦痛を抱えた症例を多数みてきましたが、いかにしてアトピー性皮膚炎の成因を突き止め、その治療法を確立するかを模索してきました。 その結果、アトピー性皮膚炎の最大の成因に洗剤、特に合成洗剤が深く関与していることが判明しました。 ほとんどの日本人は毎日風呂に入り、洗剤で頭髪や身体をくまなく洗っていますが、このような習慣を身に付けるようになったのは高度経済成長期に入った昭和五十年前後の頃からです。アトピー性皮膚炎も経済の成長とともに増加してきましたが、それはこの頃から誰しも洗剤を手にすることができるようになったからです。入浴の習慣がないチベットにはアトピー性皮膚炎はありませんが、洗剤がこの疾患の誘因であることを示唆していると考えられます。 しかし「自分は毎日洗剤で洗っているけれど、アトピーになっていない」という方もおられることでしょう。他のアレルギー疾患同様アトピー性皮膚炎にも限界点があり、それは個人によって異なっているのです。ある一線を越えた時に症状が現れるもので、いま症状が現れるもので、いま症状が出ていなくとも将来は分かりません。現に六十歳を超えた方も痒い痒いと言って受信されますが、恐らく戦後になってから毎日洗剤で荒い続けたために発症したものと思われます。また、飼い犬にもアトピー性皮膚炎がありますから、決して「皮膚の弱い乳幼児に起きる病気」などではありません。 五歳の女の子も、シャンプーとボディーソープの使用を中止し、私の自家製の痒み止め軟膏で痒みを取り、保湿剤を併用したところ、すっかり良くなり、現在八歳になりますが、毎日元気に登校しています。 このように、発症した方が洗剤で洗うことを中止すれば八十l強の症例は痒みがなくなり、皮膚はやがて正常な機能を取り戻します。 しかし、仕事上で強力な洗剤、油、セメント、特殊な塗料や合成樹脂を使う仕事に従事する人、あるいはシックハウス症候群の人は、そのこと自体が悪化の要因になっているので、治療は極めて困難です。 界面活性剤は免疫機構を破壊する 洗剤がアトピー性皮膚炎の成因になることを理解するために次の二点を学習してください。@洗剤が、衣類の汚れを除去する際に、いかなる化学反応をするか、A局所免疫とはいかなるものか、です。 洗剤には二極性の作用があります。即ち水となじむ親水生と油成分(汚れの主たる成分)となじむ親油性の作用です。洗剤のこの科学的性質を利用すると、親油性部分が油成分と結合して油滴(ミセルと呼ばれて目で見ることはできません)を形成し、あたかも水に溶けたように思われるのです。洗剤のこの作用を利用して、衣類に付いた汚れを除去しています。 ところで、皮膚を洗剤で洗えばいかなることが起きるでしょうか。 皮膚の表面は汗腺や毛嚢から分泌される皮膜(皮脂と分泌型Iga とが主成分ですが、後者については次の局所免疫で説明いたします)で被われていますが、この皮膜を洗剤で洗い流すと、角質層が露出して、週末神経が絶えず刺激され、その刺激が痒みとして中枢神経に伝えられます。 それでもなお洗剤で洗い続ければ皮膚は乾燥してカサカサになり、ついに「皮膚の局所免疫機構」が破壊され、汗腺炎を伴った超重症のアトピー性皮膚炎が形成されるのです。 さあここで大切なことは、「局所免疫」とは何かということです。 例えば、消化管には夥しい数の細菌、ウイルスや有害物質が存在していますが、消化管には夥しい数の細菌、ウイルスや有害物質が存在していますが、消化管の粘膜を壊して体内に侵入することができません。なぜなら分泌型IgA(免疫グログリンの一種)が消化管腔へ粘膜を経て分泌され、これら生体を脅かす物体の侵入を拒んでいるからで、この機 構が、「局所免疫」と呼ばれているものです。 この局所免疫機構は消化管だけでなく、外環境に接している呼吸器、目、鼻、口腔はもちろん、最大の臓器である皮膚にも存在しています。 皮膚では、分泌型IgAは汗腺や毛嚢から汗や皮脂とともに分泌され、様々な「外敵」が皮膚から侵入するのです。 ウサギ等水の中に生息している魚や哺乳類にも同じ免疫機構があり、それがあのヌルヌルした体表面の液なのです。もしあの体液が失われたらいかになるでしょうか。ウナギ、ドジョウや金魚を飼い、その水槽に合成洗剤を入れてみてください。あのヌメリが取れて死んでしまうことからも、合成洗剤の恐ろしさを理解できます。 人間が長い歴史の中で様々な外敵から身を守り、生命を受け繋いでこられたものを、この免疫機構の動きがあったからです。この素晴らしい機能が存在しなければ、人類は今日まで生存し得なかったと思われます。洗剤でひふをことは日々洗う大切な皮膚の局所免疫能力を自らの生命を縮めているといっても過言ではないのです。 自然治癒力さえも衰えさせる アトピー性皮膚炎の治療というと、真っ先に処方されるのがステロイドです。発症してから二十年、三十年という途方もない長期間にわたりこの薬を使い続けている方も少なくはありません。本来、治療を施し一週間近く経過しても改善が見られなければ、方針を改めるのが普通です。 私の治療実績が示すように、痒みさえコントロールできればステロイドを使わずに皮膚の正常な機能を回復させることは可能です。それにも拘らずステロイドを主軸にした治療の最終目標にしているからです。しかしながらステロイドを使っても治ることはなく、症状が一時的に抑えられえられるだけです。やがて再燃して症状がいっそう悪化するため、さらに強いステロイドが処方され、ついに難治性のアトピー性皮膚炎と化してしまうのです。 ステロイドは皮膚の角質層だけでなく皮膚全体を希薄化させ、紫外線の影響を受けやすくし、これを避けるためにメラニン産生細胞が増殖し、そのために重症のアトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚は一般に黒褐色になってしまいます。 それだけではなく、治療に使われるステロイドは、副作用として他の病気の併発を促すことがあります。DNAにはステロイドがこの受容体があり、細胞膜を通したステロイドがこの受容体と結合すると、脂肪代謝、蛋白代謝、投与謝やミネラル代謝に関わり、肥満、糖尿病、白内障や骨粗しょう症を引き起こす要因になります。また、抗炎症作用とともに抗体産生を抑制する作用があり、かえって炎症を増長させることがあります。 このような副作用は軟膏化されているステロイドにはないといわれていますが、長期に使用すれば皮膚から吸収され、少なからず影響を及ぼすことは間違いありません。 人間のいかなる臓器でも病気になれば、修復して良くなろうとします。例えば風邪のウイルスに感染すれば、先ほど述べた免疫機構の働きでウイルスに対する抗体が産生され、それこそ自然治癒力と呼ばれて。いるものなのです。 しかし洗剤で身体を洗い、皮膚の免疫機構を破壊するような行為を毎日行えば、当然自然治癒力による回復は間に合いません。自然に治る力が備わっているにも拘らず、洗剤で日々洗い、その治癒力を自分の手で破壊するのですから、実は自殺行為であるといえるのです。 わが身とこれからの子どもたちをまもるために テレビコマーシャルでは、毎日洗剤で身体を洗うことが「清潔」で「文化的な生活」であるかのように放映されています。いまや日本人のほとんどの方は、それは洗脳であり、脳内汚染されているのです。 毎日でも入浴できるようになった現代では、汗や汚れはお湯で洗い流せば十分なのです。 頭で描いた「清潔」や「文化的な生活」よりも、むしろ洗剤が皮膚および身体全体にもたらす損傷のほうがはるかに大きいのです。 特に乳幼児の皮膚は未発達なので、親がしっかりした見識を持って、お湯だけで入浴をしなければなりません。 生まれたばかりの赤ちゃんは胎脂で包まれていますが、この胎脂を洗剤で洗い取れば、はんこを押したように生後一か月か二か月で乳児湿疹が出てきます。この段階で多くの場合ステロイド軟膏が使われるので、最後に難治性の湿疹になり、この状態が二か月以上続けばアトピー性皮膚炎と診断されるのです。乳児湿疹と診断された時よくよく観察すれば、多くの場合洗剤で洗って引き起こされた汗腺炎や毛嚢炎であるので、抗生物質の使用を念頭に置かなければなりません。 生まれたばかりの赤ちゃんは自分で分泌型IgAを産生できないので、お母さんの初乳に頼らなければならないのです。この大切な免疫グロブリンが含まれている脂肪や皮膚を洗い流すことは、「蛮行」なのです。 生後五ヶ月頃から、乳幼児は自分で分泌型IgAをつくれるようになります。それまでは母乳からこの抗体を受け取り、自らの生命を守っているのです。この時期にお母さんが洗剤でくまなく洗ったり、毛染をしていると、残留している洗剤が母乳に混入する恐れがあります。そうすると、機能が未発達な乳幼児の消化管細胞に変化が起こり、アレルギー体質へと導かれていく可能性があります。 このように界面活性剤である洗剤が、私たちの人体及び環境におよぼす影響は計り知れません。 また本欄では洗剤とアトピー性皮膚炎との関連性に焦点を絞り話をしてきましたが、特に文明国にがんが多いことから、合成洗剤ががんの発生に関与しているのではと推測され、それを裏付けるデータが蓄積されてきました。さらに自然界では分解されない合成洗剤が河川に流れ出て、環境汚染に関っていること等、言及したいことがまだまだありますが、紙幅が尽きてしまいました。 いずれにおしても、私たちは一時この地球上に間借りしているのです。一企業や一業界のために、環境や人体を破壊するような物質を使ってはなりません。わが身とともに自然を守り、これからの子どもたちに、明るい希望の持てる社会を残すためにも、身の回りの商品の良し悪しをいま一度確かめて頂きたいと思います。 |
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